
岐阜第一 1-10 福知山成美
■福知山成美・長野恵利子監督
「気持ちいい優勝になりました。生徒たちに「ありがとう」と言いたいです。みんな最高に輝いていました。ユース、春と悔しい思いをして、毎日毎日涙しながらバットを振った成果を甲子園で出せたと思います。打撃に加えて、内野外野に分かれての集中した守備練習も重ねてきた中で、ノーエラーの試合が多く、守備のリズムで繋げることができました。ピッチャーは今大会から2年生エースの2枚看板で、木戸と真田の継投が多かったのですが、最後を投げた城山が本来のエースです。故障もあって出遅れましたが、最後は城山に花咲かせたいと思い、2アウトからマウンドに上げました。木戸と真田も「私たちが頑張って、最後城山さんを必ずマウンドに上げるからね」と言ってくれて。後輩から先輩に託す、そういうリレーができました。よく投げてくれたと思います。
女子野球がもっともっとマイナーで、世間の方に知られていなかった頃から考えると、男子と同じ聖地に立って試合をできることは感無量です。そして、ここに立てたのは、2009年に(福知山成美の女子硬式野球部が)2名で始まってから、OGの子たちがいろんなことを私に残してくれたからこそです。次は追いかけられる立場になるので、それを上回れるように。今大会での反省点もあるので、新チームでまた1から作り直していきたいと思います」
■福知山成美・青山和暖※主将
「新チームになって、キャプテンを任せてもらった時に「自分にできるかな」と不安でしたが、3年生のみんなが支えてくれました。監督さんに怒られることもたくさんありましたが、最後まで監督さんが一番そばで支えてくださって、キャプテンをやり遂げることができて良かったです。そしてこのメンバーと、指導者の方々と、保護者の皆さんと優勝することができて嬉しいです。「みんなで日本一を獲りに行くんだ」という強い気持ちがあったからこそ優勝することができたと思います。最高のチームです。(甲子園は)小さい頃から憧れていた夢の舞台で、あっという間に試合が終わってしまいましたが、楽しみながらプレーできました。(後輩に向けて)2年生バッテリーがゲームを組み立ててくれると思います。私たちもサポートするので、また1からチームを作っていってほしいです」
■福知山成美・松本結愛※副主将
「今まで辛いこともたくさんありましたが、全てはこの日に懸けてきたので、最後にマウンドで1を作ることができて良かったです。(決勝打について)指名打者として任せてもらっている以上、自分が何としてでも打って、チームを勝利に導きたいと思って打席に入りました。(打った後には)少しホッとした思いでした。(甲子園は)夢の舞台なので、そこに立てたことがすごく嬉しかったです。(後輩に向けて)2年生バッテリーが中心となって、引っ張っていってくれたらなと思います」
■福知山成美・新谷早琴
「プレッシャーに弱くて、たくさんの人に迷惑をかけてきましたが、「この夏の大会で、自分が絶対に日本一にさせてやる」という気持ちでバットを振り続けてきました。その思いが実ってよかったです。これからも野球を続けるので、「この夢の舞台で戦いたい」と思う選手を増やせるような大人になりたいです」
■福知山成美・浮ヶ谷千夏
「大好きな先輩と優勝を目指してきたので、勝てて良かったです。(捕手として)しっかり配球を考えていい球を引き出せるようにリードしました。(打撃について)たくさん練習してきたので、自信を持って自分の狙った球を振りに行きました。(新チームの目標)こんなに大きな経験ができたので、これからはバッテリー中心でチームを引っ張って、一戦一戦、勝っていきたいです」
■岐阜第一・鹿川大翔監督
「初優勝を目指してきましたが、一歩届かず悔しい気持ちです。(今大会を振り返って)試合に出ているのは下級生が多いですが、チームとしては3年生中心に準備をしてくれたので、そこが粘り強さにつながったと思います。彼女らのプレーは本当に素晴らしいものでしたし、私が勉強させてもらうような取り組みもありました。この経験を糧にして、明日から前を向いて次に進んでほしいなと思います(新チームに向けて)今後の目標はもちろん優勝です。1つ1つの大会に向けて、3年生の素晴らしい姿を見習いながら、力を高めていきたいです」
■岐阜第一・北浦来海※主将
「いくつかチャンスを作れましたが、得点につなげることができず悔しい気持ちです。(甲子園は)夢の舞台と言われているように、圧倒される部分もありましたが、いつも通りのプレーができるように意識しました。試合の途中に(選手を)集めて話をしたときは、「今まで粘り強くやってきたから、点差とか関係なく諦めずにいこう」と伝えました。この2年半は辛いことの方が多かったですが、この辛い日々があったからこそ今の自分たちがいます。(後輩に向けて)私たちは優勝することができず悔しい結果になりましたが、1,2年生にはまだまだ先があるので、諦めることなく来年は優勝してほしいです」
■岐阜第一・吉田桜菜
「日本一になるつもりでここに来ましたし、このメンバーなら絶対に日本一になれると思っていました。試合が終わってすぐは実感が湧かなくて涙も出なかったんですけど、3年生のチームメイトが「ありがとう」「1番が桜菜で良かった」という言葉をくれた時に、「負けたんだ」という実感が湧いて、涙が出ました。(試合を振り返って)女子は甲子園に立てない世界だと思って小さい頃にテレビで見ていたので、その憧れの舞台に立つことができて感謝です。(1年生の松原、2年生の松井について)3人で一緒にきついピッチャー練習を乗り越えてきたので、自分が叶えられなかった日本一の夢を2人に託したいと思います。(毛利とのバッテリーについて)1年生から毛利とのバッテリーでしか投げてこなかったので、いちばん信頼しています。自分が取られた点数はバットで返してくれる、頼もしいキャッチャーです。(3年生への想い)試合に出ている3年生は少なかったですが、3年生みんなで勝った試合ばかりなので、支える側に回ってくれたみんなに感謝しています。しんどいことも一緒に乗り越えてきた、人生で最高の仲間です」