1点を争う接戦の末、新田が3対2で京都明徳を退けた。
序盤から互角の戦いだった。京都明徳は2年生の長身右腕の萩原彩月が伸びのあるストレートを投じて2回まで無失点。対する新田は「4番・エース」の二宮有紗が、佐々木朗希(ロッテ)を彷彿とさせるダイナミックな投球フォームから力強いボールを投げ込んだ。
迎えた3回表、新田が1死満塁から4番・二宮の内野ゴロの間に1点を先制する。だがその裏、京都明徳が1番・平野凜々の2塁打から1死3塁として3番・齊藤愛のセンターへの当たりの間に1点を奪って同点。さらに5回表、新田が2番・鈴木彩瑛の犠牲フライで1点を奪うも、京都明徳が6回裏にスクイズで同点。6回を終えて2対2と両者一歩も譲らなかった。
だが、最後に勝ち越したのは新田だった。7回表、死球で出た1番・渡邊玲夢が犠打で2塁に進むと、3番・石村伊桜里のライト前タイムリー、さらに送球が乱れる間に一気に本塁生還を果たした。新田の二宮は最後まで一人で投げ抜き、7回を107球、5安打2失点(自責1)の完投劇だった。